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正念場を迎えた通常国会-首都直下型地震・郵政民営化問題をめぐって-

2005/07/28-00:00

参議院での郵政関連法案の審議が大詰めを迎えました。特別委員会での審議時間は既に40時間を超えており、いよいよ採決が行われます。早川さんは衆議院の採決では、郵政民営化法案に賛成しましたね。参議院で否決されたり、継続審議となれば、衆議院が解散されるという話がもっぱらですが、参議院の見通しはどうですか?
早川 現時点では30人ほどの参議院議員が反対や棄権にまわるなどとの報道があり、与野党を巻き込んで各々の議員が疑心暗鬼になっているような状態です。予断は許しません。
小泉首相は、「参議院で法案が否決されれば、衆議院を解散する」と言っているそうですが、「参議院で法案が否決されたことを理由に、衆議院を解散するのはおかしい」と指摘する人も多いようです。早川さんはどうお考えですか?
早川 郵政民営化は小泉首相が3度の総選挙を通して訴えていた、官僚依存の日本の政治の在り方を変えていくための大事な政策です。今後構造改革を進めていくことが出来るか、その大事な試金石になるものですので、否決されれば、小泉総理はためらうことなしに衆議院を解散するでしょう。しかし、私は法律家の立場から、郵政民営化法案が参議院で否決されたからという理由で、総理大臣が解散権を行使することは反対しております。このような場合でも、解散権が行使できるということであれば、国権の最高機関として憲法に位置づけられている国会の権能が狭められてしまうことになります。衆議院の任期は4年と定められております。この任期の間は、一人一人の衆議院議員がしっかり国会議員の本来の職務に精励できるようにすることが肝要だと思います。
万一、解散によって総選挙が行われれば、日本の政治は大混乱になりますね。
早川 選挙による混乱と政治の空白で、今取り組むべき国政の課題がどんどん先延ばしになってしまうことを危惧しております。小泉総理には是非対局を誤ることなくリーダーシップを発揮して頂きたいと思います。また参議院議員の皆さんには、まさに“良識の府”の国会議員としての職責の重さを認識して頂き、わが国の構造改革路線を堅持していくために、郵政民営化関連法案の成立にご協力下さることを心から願っております。
ところで、7月23日(土)の午後4時35分頃、大きな地震がありましたね。東京都足立区で震度5強、埼玉県草加市でも震度5弱の揺れを観測し、震源地は千葉県北西部。震源の深さは約73キロ、マグニチュード(M)は6.0ということです。今年2月には中央防災会議の首都直下自身の被害想定結果報告書が公表されましたが、首都直下型地震の前触れではないでしょうか?
早川 関東地方で震度5レベルの地震を観測したのは92年2月以来、13年ぶりのことです。また7月28日(木)午後7時15分頃には、茨城県南部を震源とする地震があり、埼玉など4県の一部地域で、震度4を観測しました。日本は地震列島であり、いつ大地震が起こってもおかしくないと言われています。常に緊張感を持って対処していかなければなりません。このような時期に政治の空白を作るような、愚かな事態はなんとしても避けなければなりません。
23日の地震では交通機関にも相当の乱れがあったようですね。
早川 災害に対する都市の脆弱さがもろに出てしまいました。JRでは、東海道新幹線が午後5時前に運転を再開したものの、在来線は東海道線や山手線、中央線など首都圏のほとんどの線区で、地震発生から数時間運休するなど交通機関のダイヤは大幅に乱れました。運転再開が翌日始発にまでずれ込んだ路線もありました。私鉄、地下鉄各線も乱れ、影響人員はJR東日本で45万8000人、東京メトロは93万4000人に達したそうです。
電車が停まってしまったので、連絡をつけようとしたら、携帯電話もつながりにくくて困りました。
早川 NTTドコモは発生後約2時間、午後6時41分まで東京、神奈川、埼玉、千葉各都県内で通信規制を実施しました。災害時にはやむを得ない措置ですが、地震発生直後でもメール等の連絡網を確保する必要がありますね。
地震の時、エレベーターに乗っていて、中に閉じこめられてしまった方も多数いたようです。中には救出まで3時間近く要した例もあったようですが、地震が起きると、エレベーターはその場で立ち往生してしまうものなのですか?
早川 現在のエレベーターは、内部の地震計が地震の初期微動を感知すると、自動的に停止するシステムを採用しております。今回の地震では 首都圏で6万台以上のエレベーターが緊急停止したと見られています。新型のエレベーターの多くは自動停止で人が閉じこめられる事態を避けるため、最も近い階に緊急停止してドアが開く「地震時管制運転措置」が装備されています。しかし、そうした機能のない旧式のエレベーターでは、不幸にも地震の際、閉じこめられてしまうという事態が起きたようです。
全てのエレベーターが最寄りの階に停止するようにすべきではありませんか?
早川 エレベーターを所管する国土交通省は、近く建設基準法施工令を改正して、安全基準を見直し、今後新設されるエレベーターには「地震時管制運転装置」の設置義務を課することにしております。また、最寄り階に停止する機能のない旧式エレベーターを設置しているビルなどにも新基準への対応を促す方向で検討しております。
それと、今回の地震では埼玉県や東京都内に国や自治体が設置していた震度計が故障などで作動せず、気象庁や県庁などにデータが送信されていなかった、などということもあったそうですね。少なくとも公共機関相互間では密接な防災連携体制を築いておいてもらわないといけませんね。
早川 はい。こうした事態をうけて、小泉純一郎首相は26日に開いた中央防災会議で、都市型地震の対策を改めて検討するよう指示しております。
首都県直下型地震の発生確率は今後10年以内に3割、50年以内に7割、70年以内に9割と言われていますが、もし、そんな地震が起きてしまったらどうなるのでしょうか?
早川 地震の発生する時間帯や、風速などの条件によって異なりますが、地震そのものの揺れによって15万棟の住宅が全壊すると予想されております。職場で被災し、自宅にたどり着くことが出来なくなる、いわゆる帰宅困難者は1都3県で650万人、避難者も600〜700万人に昇ると見られます。瓦礫などの震災廃棄物は8800万〜9600万トンに達し、震災による経済損失は100兆円前後と見込まれます。
10年前の阪神大震災の恐怖がまざまざとよみがえってきますね。
早川 阪神大震災では6433人の方がお亡くなりになりました。お亡くなりになった方のうち、8割が住宅の倒壊などによる圧死、1割が火事によるものとされています。そして、お亡くなりになった方の9割は即死だったと見られています。
ということは、逃げるまもなく、地震の直後に命を落とされているのですね。防災というと、水や食糧の備蓄とか、避難場所の確認だとかいうことを気にするものですが、それよりも先ず、足元の備えが重要ですね。
早川 地震や火事に耐えられる、堅固な住宅を普及させていくことが重要だと思います。また、防災はまさにわれわれ一人一人が率先して取り組まなければならない課題だということを常に意識することが大事です。
政府としては、どのように取り組んでいますか?
早川 消防庁では、身近な生活空間における地域の安心安全の確立と、コミュニティの活性化に資するために地域安心安全ステーション整備モデル事業の公募を行いました。モデル事業の実施を希望する市区町村を公募し、埼玉県では富士見市と草加市が選ばれております。
具体的にどのようなことを行っているんですか?
早川 自主防災組織を小学校区単位組織し、救出救護・情報連絡・避難誘導などの資機材を整備します。防災訓練や応急手当などの講習や、青色灯をつけた車両等によるパトロールも行っていきます。これらの組織は防災や消防だけでなく、警察とも連携し、防犯にも役立てられます。
でも、われわれ素人にできることは限界があるようにも思います。
早川 阪神大震災では、倒壊した住宅から助け出された人の多くは、地域住民による救出だったそうです。先ほども申し上げたとおり、災害発生直後の初動体制が生死を分けるのです。
そういえば、先のJR西日本の尼崎の電車事故でも、近隣住民によって救出されたり、手当された負傷者が多数いたようですね。
早川 災害を100%未然に防ぐことは残念ながら不可能ですが、人や地域の助け合い、扶助の精神が尊い命を救った例は少なくないのです。皆が相携えて、安心して生活できる安全な社会を築いていかなければなりません。そのためにこそ、私たち政治家が働かなければならないのです。郵政民営化法案を巡って自民党の中でも様々な意見の対立があり、いかにも自民党の中に亀裂が生じているような印象がありますが、私はこういった政治の緊急な課題にこれからも全身全霊で取り組んで参る所存です。