自民党 衆議院議員 早川忠孝 ウェブサイト

お問い合わせ・ご質問はこちらまで

ここからメニューです。

→戻る

ここからコンテンツです。

北朝鮮の弾道ミサイル発射について

2006/07/06

北朝鮮が5日、ミサイルを発射しました。現在まで何発のミサイルが確認されたのですか?
早川 現在のところ、ミサイル7発がロシアの沿海州近海・日本海沖に着弾したとのことです。ロシア軍参謀総長の発表ではミサイルは10発撃たれたという報道もあります。
今後もミサイルが発射されてしまうことがあるでしょうか。
早川 アメリカ政府高官の発表によると、北朝鮮にはまだ発射可能な短・中距離ミサイルが2、3機あり、発射される可能性を否定することはできません。
1998年8月にもテポドン1号が日本の国土を越えて太平洋に着弾するようなことがありましたが、今回のミサイルは以前から発射準備が進められているテポドン2号だったのでしょうか。
早川 テポドン2号の発射の兆候があって2ヶ月ぐらい経っていました。まだ情報が不確かなこともありますが、この7発の中にテポドン2号が含まれていたと判断されます。
2002年に小泉首相が訪朝した際、日朝平壌(ピョンヤン)宣言を表明しましたが、その宣言の中に「ミサイル発射の凍結」が含まれていたと思います。北朝鮮はこの宣言を全く尊重していないように思えます。
早川 平壌(ピョンヤン)宣言の中には、双方が国際法を遵守し、互いの安全を脅す行動をとらないことを確認しました。また、ミサイル発射についても凍結することが盛り込まれていました。北朝鮮は、「ミサイル発射は国家の自主性の問題」などと言っているようですが、私は今回のミサイル発射は明らかな国際法違反であり、ピョンヤン宣言に反する行動だと考えております。
今回のミサイル発射の目的は何だったのですか。
早川 アメリカの金融制裁への抗議と、北朝鮮のミサイル能力や軍事能力を国際社会に示す目的がありそうです。
日本は今後、北朝鮮に対してどのような態度で臨むのでしょうか。
早川 安倍官房長官の記者会見では、「厳重に抗議し、遺憾の意思を表明する」と強く非難した上、日本は北朝鮮に対して想定される限りの制裁を検討する必要があると述べ、ミサイルの開発中止や破棄、輸出停止を求めると共に、同国の貨客船「万景峰92号」の入港禁止や同国職員の入国禁止などの制裁措置を決定しました。
日本のマーケットはどのような反応をしているのですか。
早川 6日の東京市場は朝方の取引は円安・株安・債券高の始まりとなりましたが、マーケット関係者の間ではこのミサイル問題は国内景気に大きく影響を及ぼすものではないという見方が広まり、混乱は限定的となっているようです。
北朝鮮のテレビやマスコミはこのミサイル発射について、何か述べているのでしょうか。
早川 北朝鮮のマスコミはミサイル発射については沈黙しており、発射の朝も平常どおりの放送が流れたとのことです。北朝鮮国内の状況は至って平静を保っているようですが、その一方で軍部が独走しているのではないか、何らかの国内的問題が有るのではないか等の懸念も拡がっております。
北朝鮮はテポドン1号、2号、ノドン、スカッドなど様々な種類のミサイルを持っているようですが、性能は違うのですか。
早川 飛距離の違いがあり、テポドン1号は1500kmの飛距離があり、日本もその範囲に入っています。テポドン2号は飛距離6000kmもあり、アメリカのアラスカにも届くとされています。
アメリカはこの日、独立記念日にあたり、スペースシャトル・ディスカバリーの打ち上げの日でもありましたね。
早川 ディスカバリーが打ち上げられた日本時間の午前3時38分に、北朝鮮の一発目が日本海に着弾したようです。アメリカにとって記念すべき日に、国際社会を揺るがすような事態が起こってしまいました。
国際関係に大きく影を落とす結果となったこの問題について、今後日本は国際社会とどのような連携をしていくのでしょうか。
早川 ミサイルの発射は東アジア地域の限られた問題ではなく、あきらかに国際社会への挑戦です。日本政府は、国連の安全保障理事会において北朝鮮への非難決議を採択するよう、アメリカ、中国、ロシア、フランス、イギリスと協議を開始し、韓国にも非難決議採択への協力を要請しました。15日からロシアで始まる主要国首脳会議(サンクトペテルブルグサミット)でもこの問題が大きく取り上げられることでしょう。
一刻も早く、事態の解決がなされることを祈っています。
早川 日本国の平和と安全に関わる問題です。アメリカとの同盟関係を一層強化するとともに、日米安全保障体制の下で我が国独自のミサイル防衛体制を整備していかなければなりません。更に近隣の中国、ロシア、韓国との外交関係の改善を図り、国際社会が一体となって北朝鮮の非道・無法に対処できるような体制を確立する必要性がいよいよ高まってきました。
 
△ページTOPへ